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会社法施行後も商号に関する調査は必要か


会社の設立登記という目的に限れば調査はほぼ不要になったといえます。登記に関して唯一残された規制は、商業登記法第27条に掲げる『商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であり、かつ、その営業所(会社にあつては、本店。以下この条において同じ。)の所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、することができない。』という規定です。

「所在場所」というのは番地まで含めた正確な住所のことで、最小行政区画(市区町村など)まで定めれば足りる「所在地」とは異なります。従って、同一の商号を同一の住所では登記することはできないということになります。

この規制さえクリアできれば登記は可能なのですが、会社法では『不正の目的をもって、他の会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない』(会社法第8条)とも定められており、不正目的での類似商号の使用に対しては事後的な差止請求が可能となっています。また、会社法には特に損害賠償についての規定はありませんが、民法第709条の不法行為に該当する場合には同条に基づく損害賠償請求ができます。

さらに、不正競争防止法の第2条1項1号及び同法第3条〜第5条により、著名な商号に類似した商号の使用については差止請求が可能であり、故意・過失がある場合にはさらに損害賠償や信用回復措置の請求ができます。


こういった事後的な規制あるため、あらかじめ調査をしておくに越したことはありません。商号調査簿などでしっかりチェックしておきましょう。

なお、「同一の住所」といっても、ビルや集合住宅の場合は少し事情は複雑です。たとえば、3丁目1番1号にあるビルのA号室を本店の所在場所とする場合は、同ビルのB号室は「同一の住所」とはみなされません。隣の部屋に同一商号の会社が既にあっても設立登記は受理されるわけです。しかし、会社の所在場所を単に3丁目1番1号として登記している会社が既に存在する場合には、3丁目1番1号A号室は「同一の住所」とみなされてしまい、登記ができません。






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